「首切り発言」から日中緊張状態。中国が全世界で展開している日本を標的にした認知戦とその狙いについて。

  • 2025年12月7日
  • 2025年12月9日
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2025年11月、高市早苗首相は国会で、立憲民主党の岡田克也の質問に「中国による台湾の海上封鎖が発生し、戦艦を使った武力行使を伴う場合には、日本の存立危機事態に当たり得る」と答弁した。これに関連して、中国の薛剣(せつ・けん)大阪総領事はX(旧ツイッター)上で「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない」と殺害予告をしたことを発端に、日中関係はかつてないほど緊迫している。

認知戦とは、国民一人ひとりの認知プロセスをモデル化する洗脳戦である。つまり、あなたの脳内を特定勢力にとって都合がいいナラティブに書き換えようとする洗脳である。油断して静観していると、世界はあっという間に中国共産党のナラティブに染まる。「中国が落ち着くまで粛々と対応する」「中国をなるべく刺激しない」などと呑気なことを言っている場合ではない。「嘘も100回言えば本当になる」と考えているのが中国である。事実として、世界中の人達は、日本は尖閣諸島を巡って中国と領土争いをしていると洗脳されている。尖閣諸島は、清や中国の実効支配が及んでいなかった無主地を日本が1895年に国際法に則って先占し、その後も戦後条約体制の下で沖縄の一部として一貫して行政・警備などの実行支配を続けてきたため、そもそも解決すべき領土問題は存在しない。油田の話が出た1970年代になってから中国や台湾が「自国領だ」と言い出したのだ。最初は、荒唐無稽で誰も相手にしていなかったはずであるが、中国が数十年と国際社会に向けて主張し続けてきた結果、今では世界中の人々は日本と中国が領土問題で揉めていると認識している。そもそも領土問題など存在しないにも関わらずだ。人々の認識が今どうであるかはそれほど重要でない。近い将来、台湾統一を成し遂げるその時に、世界中の人々の認知に中国のナラティブが刷り込まれていればいいのだ。

中国共産党が台湾を統一する際に、もっとも邪魔な存在が日本、アメリカ、日米同盟の3要素である。中国にとっては、この3要素をいかに排除し存在感を削ぐかが台湾統一のためにも重要な条件だ。その先にはクアッド(日米豪印戦略対話)もある。すべての日本人は、SNS、Youtubeなどの情報空間でも、中国共産党だけではなく複数の外国勢力からの恒常的な認知戦の脅威にさらされていることを理解しなければならない。

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